高齢者予備軍の私。
ちょっと待って、高齢者って、何なの?
高齢者とは「かつての年寄り。慣習上、年寄りの部類に入れとけ、って言われている人たち」
TAKEMITI辞書より(そんな辞書けどね)
本業以外におもしろい世界があることに気づいた高齢者予備軍の私が、神妙にも、私の本業であるケアマネの研修を受けました。
そこでは、AIやデータが今後重要になってくる、って言ってました。
それは、しごく当たり前のこと。そのことを最初にアナウンスしないといけないとは・・・
神妙にうけた高齢者予備軍の私としては、年寄りとか年齢で図るものさし自体がもしかしたらナンセンス?
私がこの前参加したAI関係者の会合では、、65歳を遥かに超えたおじさま、おばさま方が、「未来のために頑張ろう!」と息巻いている反面、
未来を全く語らない若者が多くいました。現状の課題解決には長けているようですが、未来を語らない。
一般化できるものではないのは重々わかってはいますが、これだけの社会的な資源を、「年齢」という尺度で切り捨ててしまうのは、あまりにももったいない気がします。
終戦、日米安保、高度経済成長、オイルショック、バブル経済、長期のデフレ
今の高齢者(引退させられそうな世代)は、今から思い返せば、激変の時代を潜り抜けてきたわけだ。もう一度、クレージーキャッツが躍動したあの高度経済成長を、と夢見ているのかもしれない。
バブル以降、つまり、平成時代はいいにつけ、わるいにつけ、日本では時代が動いていない。平和であったことは尊いけど。
シンニホンの著者、安宅和人がAI×データは黒船襲来に例えていますが、、平成は、平和で列強諸国の影響を受けずに過ごせた江戸時代のような時期だったのかもしれません。
江戸時代の黒船は、産業革命の中心、蒸気から発展してきました。AI×データでまさに新しい産業革命が起こっているのです。
若者が未来を語り、年寄りが現状解決に長けている姿が、当たり前のような気がするけど・・・
さて、本題の研修ですが、介護では、そのAIやデータはどのように使われるのでしょう。
「AI×データ時代」に関しては、ケアマネを仕切っている厚労省も、さすが、しっかり考えているようです。
現場からデータを収集して、エビデンスに基づいた介護をしよう、と。
エビデンスベースの事柄を標準化して、新人でもベテランでも同じような結果が出るサービスを提供するという仕組みです。
データを集めて、結果を出す。
あれれ?データを人海戦術で使うの?それともアルゴリズムを使うの?
そのへんは、分かりませんでした( ノД`)
これを一言でまとめると「技術」だと思います。
蒸気が発明され、産業革命が一気に進んでいった反面、機械に人間を合わせていく、という流れが作られていったようにも思います。
チャールズ・チャップリンの「モダン・タイムズ」は、そのあたりを痛烈に批判していました。
今回の研修では、「技術」というものが大きくクローズアップされていましたが、技術的なことだけで進んでいってしまうと、機械に使われる人間という轍を踏むことにならないか、といささか、いやいや、非常に危惧しているところです。
シン・ニホンの読書会アンバサダーとして読書会を開催していますが、
シン・ニホンは、本当に奥が深い。
本日の研修で、シン・ニホンの奥深さを改めて認識させられました。
未来を作るには「夢×技術×デザイン」という式が示されています。
まさに、夢とデザインを技術と掛け合わせることによって、人を幸せにする技術が生まれるのではないでしょうか。
そういう観点からみると、「夢」と「デザイン」が大きく欠如したものだった、との印象を受けました。
「夢」と「デザイン」が欠如した中で働いてきた介護関係の人たちの人間的な疲労は、いかばかりかと思います。
「技術×技術×技術」から「夢×技術×デザイン」に変わっていかない限り、日本の高齢の課題は解決出ずに、疲弊した人たちが、人間らしさを削りながら支え、最後には「そしてだれもいなくなった」
そんなことにならないように願いたいものです。